平針の里山

 昨日(2009年10月11日)の朝日新聞名古屋本社版に、気になる記事が載っていました。この稿のタイトルとしている平針里山保全に関するものです。
 まあ確かに、豊かな自然環境は保存すべきものとも思いますし、乱開発はいけない事とも思います。が…、考えていると、ちょっとひっかかる事も出てきたんですよねー。
 で、Twitterでぐだぐだつぶやいていたんですが。

 酔っぱらってつぶやいてる記事もあってホントにぐだぐだになっちゃってますね(笑)。ただぐだぐだのままではいかんような気がして今朝からWebで調べていたのですが、やっぱり納得できない感が一層増していきますね〜。

 宮崎駿氏まで担ぎ出して里山の開発に反対している方々は、いわゆる名古屋のベッドタウンという性格を持つ周辺自治体で宅地開発にともなって環境・景観の破壊がなされる事については何とも思っていないのでしょうか?肯定意見/否定意見、とにかく全く何の言及もないのが不思議。無関心なのか?
 まあそれは良いとしましょう。そういうこちらの言い分だって身勝手なものだと言われれば返す言葉もありません。

 大きく疑問なのは、保全のための財源についての議論なのです。
 20数億円といえば決して小さい額ではありませんが、河村名古屋市長が市長選の頃に公約として掲げていた事を実行すれば費用は捻出できるように思いますがどうなのでしょうか?『名古屋城本丸御殿復元事業』、やはりこれを見直してはどうかと思うのですが。
 河村市長としては今のタイミングでは言い出しにくいと思うのですよね。「復元計画は続行」という考えを表明したばかりですから、ここでさらに発言を翻せば「ブレた」などと叩かれますからね。

 まあ、財源をどこに求めるかは他にも検討すべき項目もあるでしょうから本丸御殿復元計画だけにこだわる事もないとは思いますが、全部を市長に押し付けずに、保全運動をやってる人たちも何か実効的なアイデアを出すべきではないでしょうか。うっかりものを言うと市長の背後から鉄砲を撃つようなことになりかねませんから控えているのかもしれませんが、市議会に働きかけるなど、“援護射撃”も試みてはどうでしょう。

 私は別に河村さんを支持しているわけではない(そもそも名古屋市民ではない)ので、どうでもいいと言えばどうでもいい事なのですが、誰かを批判の矢面に立たせて自分たちはその陰で言いたい放題、というのはみっともないと感じます。それに、そんなことをやっていたのでは運動はいつまでたっても前進しないと思うのです。宮崎氏から応援のメッセージを頂いたとはしゃいでいたって、それだけでは何の助けにもならないでしょう。

 真剣に里山保全を望むならば、保全運動をなさっている市民の方々が、積極的に戦う姿勢を見せなければいけないと思います。市長への陳情だけでは状況は動かせないんじゃないかなあ…。